NPO法人バディチームブログ

バディチームは子育て支援・虐待防止・里親支援を目的とするNPO法人です。

調査研究事業のご報告

昨年度、バディチームでは、厚生労働省「平成27年度子ども・子育て支援推進調査研究事業(国庫補助金)」を実施いたしました。
下記に、事業の概要及び事業結果の概要を作成しましたので、ご報告いたします。

厚生労働省
平成27年度子ども・子育て支援推進調査研究事業(国庫補助金


事業名】
里親支援に求められる養育支援とその課題に関する研究


事業目的】
 里親に委託される子どもは、虐待を受けた経験や心に傷を持つ場合が多く、試し行動や愛着障害など、養育の難しいケースが想定される。そのため、里親には、研修、相談、里親同士の相互交流などの里親を支援する仕組みが必要である。今後は、里親支援の充実化が求められると同時に地域の社会資源を活用できる体制づくりも必要だと考える。
 そこで、本事業では里親支援に求められる養育支援(委託された児童を養育するための支援)とその課題について、里親家庭、里親支援機関、そして民間機関の実態調査から明らかにしていく。


事業概要】
 民間機関の調査では、当法人の里親家庭支援(里親家庭への訪問型在宅支援)について、第一に登録スタッフ118名を対象にした質問紙調査を行った。第二に里親家庭支援に従事したスタッフ6名を対象としたグループインタビューを行った。
 里親家庭の調査においては、東京都、千葉県、埼玉県、静岡県在住の里親8家庭を対象に聴き取り調査を実施した。里親支援機関の調査は、里親支援機関事業を受託している里親支援機関5団体に対して聴き取り調査を実施した。
 調査対象者に対しては、事前に本研究の趣旨と個人情報の取り扱いを書面と口頭で説明を行っている。


事業実施結果及び効果】
  里親支援に求められる養育支援(委託された子どもを養育するための支援)においては、まずは里親家庭(当事者)のニーズを把握することが必要である。そして、里親支援に限らず、地域の子育て支援を利用できるような支援体制が求められる。地域の関係機関(要保護児童対策地域協議会等)と連携や情報交換を行い、里親家庭に養育支援や子育て支援の情報提供をしていくことが必要である。また、里親自身においても子どもの支援者の一人として、地域の情報を獲得する力をつけていくことも必要である。
 今後は、地域に暮らす里親家庭を含めたすべての子育て家庭(養子縁組家庭含む)を支えていく仕組みも重要な課題の一つであると考える。

今回の調査研究を通じて、里親家庭の皆さま、里親支援機関の職員の皆さまには大変お世話になりました。
今後もバディチームは里親家庭への支援(在宅家庭支援)を引き続き行っていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。