NPO法人バディチームブログ

バディチームは子育て支援・虐待防止・里親支援を目的とするNPO法人です。

映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

こんにちは。

今日は11/16公開の映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」をご紹介します。

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【STORY】
タイジ(太賀)は小さい頃から大好きな母、光子(吉田羊)に愛されないまま、壮絶な家庭環境の中で育てられた。耐えかねて17歳で家を飛び出し、一人で生きてきたタイジだったが、友人の言葉に動かされ、母と向き合う覚悟をする。大人になっても自分を拒絶していた母に歩み寄り、タイジは母からの愛を取り戻すために 立ち向かっていく。
オフィシャルサイトよりhttp://hahaboku-movie.jp/ 


この物語は漫画家の歌川たいじさんの実話をもとにしたコミックエッセイの映画化です。
心に欠落感を抱きながら大人になったタイジが様々な人との出会いや繫がりを通して、

親子の関係を見つめ直していく様子が丁寧に描かれています。

一番印象的だったのは映画のタイトルにも込められている、どんなに親に拒否されても、虐げられても子供が親を慕う気持ちの強さです。何ともせつなくて胸が痛み、涙が止まりませんでした。

一方で、子どもを愛せない親もいます。
虐待は絶対的に許されない行為ですが、子どもを傷つけることをやめられず苦しんでいる母親の姿に、母親にも誰かが手を差し伸べられなかったのかを考えさせられます。
虐待を受けてきた子どもが大人になり、次の世代へ受け継がれてしまうかもしれない負の連鎖。

でも、タイジはそれに立ち向かっていきます。

そこには子どもの頃から可愛がってくれたばあちゃんの存在や、ありのままの自分を認めてくれる友人たちとの出会いがありました。
たった一人でも数人でも、自分のことを本当に理解してくれる人がいれば人は変われる、

前に進む勇気を持つことができるのだと。

人は人によって傷つけられるけれど、人によって救われると言うことを、

あらためてこの映画から感じました。

役者さんたちそれぞれの演技も素晴らしくて、特に主役の太賀さんの力みすぎない演技と、

母親役の吉田羊さんの鬼気迫るすさまじい毒親ぶりは必見です。 

個人的に好きな女優さんなのですが、あまりにも激しい母親の姿に映画の中では真剣に憎く思うぐらいでした(笑)

重いテーマの内容ですが、見終わった後には人間の温かさが沁みた映画でもありました。
ぜひたくさんの方に見てもらいたいと思います。