読んでいて本にこんなに刺激的な本に出会ったのは久しぶりのよう な気がします。
「N女の研究」 中村 安希
NPO法人を中心とする非営利セクターで働く女性たちの
インタビューを集めた、ノンフィクション。
今話題になっているようですね。
大きな本屋さんで、平積みになっているのを何度か見かけました。
この本で紹介されているのは、現在の日本で有名どころの非営利団 体ですが、
その中でも代表や事務局長といったトップに立つような方ではなく 、
団体のスタッフとして非営利組織で働くということを自ら選択した女性たちです。
彼女たちへのインタビューを通じて、非営利セクタ ーで働くとはどういうことなのかをまっすぐに明らかにしています 。
この本に出てくるどの方もとても魅力的で、
その生き方、考え方が胸に刺さります。
そして、中村さんの最後の章、
最初に読んだときに思わずうるっと泣いてしまいました。
私の歩んできた道は、決して間違っていなかったのだと。
自分の心が弱ったとき、進むべき道に迷った時。
何度も読み返して、心を奮い立たせてくれる一冊になりました。
N女が集まるセミナーに何度か参加したことがありますが、
皆さんとても熱い思いを持っていて、すごく魅力的な方たちばかり でした。
このような女性たちがそれぞれ力を発揮していけば、
きっと日本の未来を良くすることが出来るのではないかと
感じさせてくれるような、そんなパワーをもらえることが多いです 。
そしてその中で、著者の中村さんにもお会いして少しだけお話しさ せていただいた事がありますが、やはりとても素敵な方でした。
NPO法人で働いていくということは、正直収入面では厳しいこと が多いです。
他にも、一般企業とは違う、非営利組織ならではの悩みは尽きるこ とはありません。でも、だからこそやりがいがあり、 価値もあるのだと信じています。
また、この本の中やセミナーでお会いしたようなN女の方々が、
日本のあちこちに同じように覚悟を持って、日々奮闘していること を思うと、
私も覚悟を持って、N女の一員としてこれからも頑張っていかなけ ればならない
と身が引き締まる思いです。
今はゆっくり少しづつの歩みですが、いつか中村さんに取材される ような
立派なN女になれたらと思います。
そして、この先非営利組織で働くということが人生の選択肢の一つ と出来るよう
な社会を目指して、 多くのN女がこの先誕生することを心から願って。
私も一歩ずつ前に進んでいこうと思います。