NPO法人バディチームブログ

バディチームは子育て支援・虐待防止・里親支援を目的とするNPO法人です。

3周目『結論はまた来週』

スタッフそまです。


くあ。

はうあ。


いない。


事務局スタッフブログリレー2周目にして

Sさん、ナリさんの姿が見えない。


なんてこった。

まさかの離脱?

まさかこのまま「そして誰もいなくなった」的な結末が待っている?


いや、いやいや。

きっと3周目の今月には2人ともふらっと帰ってきて

犬やら猫やらに聞いたFC東京の話とか

つかこうへい『蒲田行進曲』と毎日のヨーグルト論とか

持ってきてくれるに違いない。


待ちましょう。

やさしさが必要ですから。


そう、ヒデミネさんのようなやさしさが。


今回、ボクがご紹介する本はこちら。


郄橋秀実
『結論はまた来週』
角川書店,2011年)
amazon


駅やコンビニなどに設置されているフリーペーパー

R25

の巻末で月イチ連載されている同名コラムが

書籍化されたもの。


ボクは雑誌の方も愛読しているので、

本に納められていた話のほとんどは

一度読んだことのあるものだったりしたのですが、


それでも手元にまとまった形で置いておきたかったヒデミネさん。


ファンというんでしょう、こういうの。


どこが好きかと問われれば

リキみのないその「やさしさ」。


猛暑の夏には

「暑中見舞いに限った話ではない。
 残暑見舞い、冬には寒中見舞い、
 季節の変わり目には「お体ご自愛ください」等々と、
 時候の挨拶を通じて日本人は、ほぼ一年中「バテ気味」でいいのである。」

と、バテて当然、

だからこその労わりあいの「お疲れ様」だと言ってみせ、


「才能がない」「できない」と悩む人には

「「できる」というのはその先の世界が見えていないから、
 そう思えてしまうわけで、それは才能がないという証明なのだ。
 できないと思っているあなたには才能があります。」

と希望を示す。


マッチョにモチベーション高くいきいきと「生きる」ことを

是としがちな世間を傍目に

「「生きる」を思想とするなら、私の思想は「生きている」。
 (中略)
 いじめられても生きている。
 何かに挫折し、もうダメだと思っても生きている。
 「生きる」と違って「生きている」は相当タフなのだ。」

と脱力し、 

「本が売れなくても生きている。
 切なくてうれしくて、もう笑うしかない。」

と自嘲するとき、


ダメイスト
(「ダメで何が悪い」という主義主張を唱える人)


を自称するボクなんかは

そんな主張もいったん置いて、

「笑うしかいない」はずが

なぜか泣けてきたりさえするのでした。


なかでも秀逸なのは夫人との問答。


「わたしのこと愛してる?」
「どこを愛してる?」
「今日はいつ愛してると思った?」

の問いに

律義に回答を考え探し、


「全部愛してる」

では

「手を抜くな」

と怒られたりする

その理不尽に愛を見出したりする。


R25』の最新号(10月3日発行号)

でも

そんな夫人とのエピソードが綴られているので、

ぜひぜひご一読。


非売品(タダ)なのでなくなる前にお早めに。


もっと世界はやさしい場所になれる


と、

これを読むとそんなことを思ったりします。