NPO法人バディチームブログ

バディチームは子育て支援・虐待防止・里親支援を目的とするNPO法人です。

養育支援訪問事業ガイドライン【厚生労働省】

この春に厚生労働省が発表したガイドライン

「養育支援訪問事業ガイドライン」をもとに
来年度の事業計画として実施主体である市区町村が動き始めています。

まさにバディチームもここ数年、その一部を担当させていただいている
子育てをすることが困難な状況にある家庭に入る支援についてです。

子育てが困難な状況というのは、とても幅が広いですが
その多くには、母親をはじめ子育てにあたる人の
精神的不調、産後うつ、精神・身体疾患、DV被害、虐待疑い、etc・・・
また子どもが精神的に不安定な状況、問題行動といわれることetc・・・
というような背景があります。

また、そのような背景ということだけでは語れない
一家庭、一家庭のそれぞれの事情があります。

ガイドラインに書かれている内容については、
これまでの経験から、コメントしたいこともいくつかありますが

まずは、養育が困難な状況にある家庭に
第3者が家庭の中に入る支援の必要性が打ち出されていることが
大きな前進だと思いました。

イギリスのホームスタートの制度を推進されている方々などの
お力によることが大きかったのではないかと思います。

家庭に入るからこそ見えてくること、わかること
出来ること、聞かせていただけることが沢山あります。

自分からは外に出ていけないお母さん、こどもたち・・・
孤立して、孤独な状況にある人には
こちらから出向いていくことが必要です。

また、専門家の指導や助言を受ける、ということの前に

孤立、孤独が少しでも解消できるためには
何でも話を聞いてくれる人
友達として、なにげない、とりとめもない話ができる人
ずっと笑っていなかった人が、一緒に笑いあえる人
ただ寄り添って、そばにいてくれる人

今の自分の状況を知り
ありのままの自分をそのまま受けとめてくれる人

そんな人が求められてくると思います。

孤独だった人が、人との関係性が築かれていくにつれ
少しずつ自分のことを許し認ることができてきて
自己肯定感がうまれ

これまでの人生で、厳しい、大変な経験を重ねてきた中で
人のことを信じられなくなった人が

人を信頼するということが少しずつ取り戻せたら
そこから、少しずつ元気になり、自分で立ち上がり
少しずつ動けるようになってくることが多いです。

もちろん、すべてがそれで上手くいくということではありませんが
変わっていけることが多くあります。

この分野の支援ではできることが沢山あり
担える人も沢山いると思います。

子育ての出来るだけ早い時期に親子を支えることで
将来的な問題をたくさん防ぐことができます。

結果は、すぐには、また数字としては現れにくいですが
将来的な問題を防ぐということは、どれほど大事なことか
意味のあることか、事件が起きる前に・・・
と思います。

この支援に力を入れていくことで
地域は、未来は、変わっていくと思います。